執筆原稿をAI翻訳する前に、Just Right!でチェックする2 ~標準機能でできること~

 前回は、Just Right!のルール辞書機能を活用して、チェックしたい表現パターンからルール辞書を作成する例をご紹介しました。今回は、Just Right!の標準機能を使用して、原文のチェックに使えそうな機能をご紹介します。
 AI翻訳は、原文に誤字や脱字、わかりにくい文章があったとしても入力された情報をそのまま翻訳します。そのような原文を翻訳すると、翻訳結果の理解が困難になりがちです。また、原文が紙でしか存在せず、OCRを使用したり手作業で入力してテキストを作成した場合、その作業の過程で意図せずに間違いを取り込んでしまうこともあります。結果的に誤字や脱字が混入し、わかりにくい原文になってしまうことも考えられます。
 原文を翻訳する前にチェックして、必要に応じて間違いを修正して翻訳することで、意図した翻訳結果が得られるようにします。

原文チェックに使うJust Right!の標準機能をピックアップ

 昨今のAI翻訳はだいぶこなれてきておりますが、Just Right!での事前チェックに特に有効そうなチェック項目をピックアップします。

誤りチェック

・誤字脱字
 入力ミスや編集ミスによる誤字脱字、句読点が連続している箇所、誤って表記された熟語・外来語をチェックします。
・慣用表現
 誤って使われている可能性のある慣用的な言い回しをチェックします。

冗長な表現

・同一助詞の連続
 格助詞「の」「が」「は」が3回以上、「で」「を」が2回以上、連続している箇所をチェックします。
 - 指摘例:文章全体意味まとまりが
二重否定
 「該当しないことはない」のような二重否定をチェックします。

誤解を招く表現

・修飾関係
 修飾語と被修飾語の関係があいまいになっている可能性のある箇所をチェックします。
 – 指摘例:白いカゴの中の小鳥
  この例では、「白い」のが、「カゴ」なのか「小鳥」なのかがあいまいです。
・並列関係
 並列の接続詞(助詞)と選択の接続詞(助詞)が、連続している箇所をチェックします。
 – 指摘例:太郎および花子または次郎
  この例では、「太郎と花子」または「次郎」なのか、「太郎」と「花子または次郎」なのかがあいまいです。

■長さチェック

文などが読みやすい長さになっているかをチェックするための設定
・文
 1文の長さが設定値を超える箇所をチェックします。(設定値の範囲:1~999)
・句読点
 句読点と句読点の間にある文字列の長さが、設定値を超える箇所をチェックします。(設定値の範囲:1~999)
・ひらがな/カタカナ/漢字
 連続したひらがな/カタカナ/漢字の文字列の長さが、設定値を超える箇所をチェックします。(設定値の範囲:1~999)

チェック項目設定を保存して目的に合わせてチェック

何をチェックするのか、校正設定に保存して、対象の文章に合わせて使い分けができます。

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<関連情報>
Just Right!活用ガイド ~ Just Right!の基本的な使い方をご案内 ~
Just Right!活用コラム ~ Just Right!を活用して日本語ライティングを楽にする ~


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