Adobe InDesignデータを自動翻訳する

 InDesignデータに対応している翻訳ツールをご利用の場合には、ごく普通にできていることかと思いますが、対応していないツールを利用している場合、翻訳するためには翻訳可能なデータ形式に変換する必要があります。また翻訳後のデータを活用するためには、レイアウトされたデータにする作業も必要です。そこで、ソースデータから翻訳に必要なデータを抜き出し、翻訳後データをレイアウト上の適切な場所に戻す方法を検討します。

 ロゼッタのAI翻訳「T-4OO」のファイル翻訳は、WordやExcelといったOffice製品に対応するほか、PDF、XMLに対応していますが、InDesignデータには対応していません。そこで、T-4OOで翻訳可能なXML形式に変換し、InDesignで作成された日本語カタログデータから、英語版のカタログを作成してみます。

データ作成の流れ

 T-4OOで読み込めるXML形式に変換するため、ネイティブのInDesignファイルをIDML形式に変換しますが、このIDMLファイルには翻訳に不要なデータが含まれています。T-4OOで翻訳するためには取り除く必要がありますが、IDMLファイルをInDesignに取り込むためには必要なデータです。
 ISEでは、IDMLファイルから翻訳に必要なデータをエキスポートし、T-4OOで翻訳された翻訳後データをIDMLファイルの適切な箇所にインポートするソフトウェアを開発いたしました。日本語カタログ用のIDMLファイルから、上図のような流れで、英語カタログ用IDMLファイルを作成します。作成したIDMLファイルを、InDesignで取り込みます。

サンプルデータで試してみました。

日本語データ(翻訳前)
英語データ(翻訳後)

 

 左がオリジナルの日本語データで、右がT-4OOで翻訳した英語データです。レイアウトがきれいに戻っています。IDML形式に対応していない翻訳ツールを利用している場合でも上記のような流れを踏めば、InDesignデータを翻訳できます。
 T-4OOの画面上で、必要に応じて訳文修正すれば、修正した内容でファイルを取得できますので、同様な手順でInDesignにデータを取り込めます。

InDesignデータの翻訳でお困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。 

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