企業は製品カタログや、マーケティング資料など、InDesignで制作された高品質なドキュメントを多言語で展開する機会が増えています。しかし、このようなDTP(Desktop Publishing)データを翻訳する場合、テキストの抽出や翻訳者への受け渡し、翻訳後のレイアウト調整や内容レビューなど、作業工程が複雑で、多大な工数が発生します。特に製品の品目が多いカタログでは、更新頻度も高く、作業負荷とコストが大きな課題となり、制作ワークフローの効率化が求められています。
この記事では、シストランのAI翻訳を活用し、InDesignファイルのレイアウトを保ちながら正確かつ迅速に翻訳する方法をご紹介します。
シストランのInDesign翻訳機能の特徴
企業固有の表現に対応するカスタマイズ機能
InDesignで制作されたドキュメントには、企業固有の用語や専門表現が多数含まれています。シストランのカスタマイズ機能を活用することで、一度修正した箇所は次回から正確に翻訳されるため、使えば使うほど精度が向上していきます。
- ユーザー辞書:固有名詞だけでなく動詞やフレーズにも対応しています。さらに、分野別で辞書を作成して使い分けることも可能です。
- 正規化辞書:同じ言語内の表記ゆれを統一するのに使用します。翻訳作業の前後で文を整えることにより、訳文の整合性を高め、丁寧な文書を仕上げることができます。
- 翻訳メモリ:検証済みの対訳データ(文単位)を登録すると、原文と70%以上一致する場合、登録された訳文を適用し、異なる部分のみ翻訳することができます。これにより修正時間を減らし、文書の一貫性を保つのに非常に役立ちます。
直感的な編集画面
InDesignの制作と翻訳は担当者が異なることが多く、翻訳結果を直接InDesignファイル内で修正するのは現場での負担になります。SYSTRAN Translate Serverの編集画面では、CATツール(翻訳支援ツール)を使わずに直感的な操作で翻訳結果の確認・修正が可能です。
内容に詳しく翻訳作業に不慣れな担当者でも簡単に編集できるため、迅速に修正・対応することが可能です。また、編集結果はシステムに反映され、次回以降の翻訳精度向上にもつながります。
翻訳量は無制限
シストランは従量課金制ではなく、翻訳量無制限のライセンスモデルを採用しています。これにより、工夫して翻訳の量を抑える必要がなく、本質的な業務である翻訳効率の向上と価値の創出に集中することができます。
InDesignファイル翻訳のデモ動画
SYSTRAN Translate Serverでは、翻訳から編集、そしてレイアウトを維持したままの出力まで、制作ワークフロー全体を効率化することが可能です。
<タイムライン>
0:00 InDesignファイルをidml形式で保存
0:12 idmlファイルをアップロードして翻訳を実行
0:35 編集画面で翻訳結果を修正・確認
1:00 翻訳済ファイルをダウンロード
導入事例
実際に、グローバルに事業を展開する製造業のお客様では、50万点を超える製品カタログの翻訳が大きな課題となっていましたが、SYSTRAN Translate Serverの導入により、自社に最適な翻訳精度とワークフロー改善を実現。初年度から数千万円の翻訳外部委託コストを削減できた事例です。ぜひ、ご覧ください。
→ 導入事例の詳細はこちらへ
多言語での情報提供基盤の構築を
シストラン社は、1968年に世界初の自動翻訳開発企業として米国カリフォルニア州サンディエゴ市で創業されました。1986年に、本社をフランス・パリ市に移転し、2019年には、国内のお客様をサポートするため、日本支社を設立しました。これまでのイノベーションとして、世界初の「オンライン翻訳ポータル」や、ハーバード大学と共同で世界初の「ニューラル翻訳システム」を開発しました。シストランが提供するAI翻訳ソリューションは、米国政府をはじめとする各国政府や国際機関、また、フォード社、アドビシステムズ社、ファイザー社といった世界をリードする大手グローバル企業でも多数採用されています。
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オンプレミスAI翻訳環境の構築
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企画運営:株式会社 情報システムエンジニアリング 協力: シストランジャパン 合同会社